複数回司法試験に不合格だったら、向いていないと考え、撤退すべきか

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複数回不合格になると撤退した方が良い?

司法試験に複数回不合格になった経験がある方は、一度は周囲から撤退して他の道に進むべきであるとアドバイスされた方も多いのではないでしょうか。

私は、司法試験に5回目でやっと合格したので、3回目受験くらいから散々言われました。

確かに、私も模試の成績等が毎年あまり芳しくなかったため(2回目D判定や3回目C判定みたいな感じです)、うっすらと撤退した方が良いのではないかと思ってはいました。

しかし、撤退するにしても、就職活動の仕方等も分からなかったため、アルバイトを惰性で受験勉強を続けている期間もありました。

そして、2回目、3回目のときは、ある予備校の個別ゼミを受けたりもしていて、講師作成の門外不出の教材みたいなものも使ったりしていて、他の受験生よりも非常に有利に受験勉強を進めているつもりではいました。

この予備校の個別ゼミは、先着順で受講人数が十数人に限られていたため、このゼミの受講が決まった瞬間、私はこれで来年こそは合格するな!と非常に安心したのを覚えています。

周囲の受験生からも非常に羨ましがられたことをよく覚えています。

当時は、非常に有頂天になっていました。

しかし、このような勉強を続けても、2回目は短答不合格、3回目は短答最低点合格、総合下位10%不合格と圧倒的に悪い成績を叩き出していたため、本気でこれからの身の振り方を考えた方が良いと毎日悩んでいました。

因みに、ゼミの内容は素晴らしく、このゼミで合格していった方はたくさんいらっしゃいました。私は、このゼミをしっかりと自分のものにできるほど学習が習熟していなかったのだと思います。

なぜか4回目にして成績が上がり始める

3回目の受験までは、成績がボロボロだった私ですが、なぜか4回目から成績が上がり始めます。

5月の司法試験が終わってから9月まで勉強しなかったにもかかわらず、1カ月あまり勉強しただけで、予備校の答練では、成績上位に名を連ねることができました。

今になって思うのは、その1か月間、簡単な基礎的な問題集及び論証集を回転させた結果、今まで点となっていた知識が線となり始めたからだと思います。

具体的には、大変恥ずかしいことなのですが、私は3回目の受験まで、民法の無効と有効であるが対抗(主張)できないということや占有改定も引渡しに含まれるというようなことが分かっていませんでした。

このような有様だったので、短答も答えを覚えることに終始してしまい、使える知識になっておらず、何度も不合格になってしまったのだと思います。

レベルの高いゼミ等をとらず、ひたすら基礎的な問題集及び論証集を回転させていたら、もっと成績が上がるのが早かったのではないかと思います。

そこで、あるとき、市販のアガルート論証集や辰巳法律研究所の趣旨規範ハンドブックと簡単な問題集さえ完璧にすれば、順位はどうあれ合格するんだろうなあと気付くに至りました。

ロースクール等では、予備校の教材は古いからもっと深く広くやらなければならないと言われますが、実際、試験で問わざるを得ないのは、典型論点と典型論証なのだと思います。

趣旨、規範、適切なあてはめさえ卒なく書けていれば、レベルは高くないかもしれないですが、原点のしようがない答案になります。

やることは至ってシンプルなのだと痛感しました。

この作業を愚直にやるだけなら、ゼミとか無駄なのではと思うようにもなりました(他の意見があることは重々承知しております、申し訳ございません)。

むしろ、ゼミではなく、答練の添削で指摘してもらった点を改善した方が近道なようにも感じます。

ゼミは、そのレベルで答案が洗練されてきた方々が行うならば、実りあるものになるかもしれないですが、基礎的な問題や論証が覚束ない方々が集まってただ何となくやっていたら、もしかしたらただ時間を無駄にするだけかもしれません。

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結局誰にでも開かれている王道の勉強法が一番良いのかもしれません

司法試験受験生を長くやっていると、方々から門外不出の秘伝の教材、これはグループ以外の人に教えたらダメみたいなものがたくさんあることに気付きます。

私も、そのような教材を使ったりしたことはあったのですが、基礎ができていなかったこともあり、うまく使いこなすことができず、成績向上に役立てることができませんでした。

結局、基礎的な問題集、論証集、過去問を回した4回目、5回目の勉強が一番効果的だったのだと思います。

アガルートの論証集、辰巳法律研究所の趣旨規範ハンドブックはAmazon、楽天、全国の書店で購入できるので、誰でもこの勉強はとることができます。

私はやっていなかったんですが、周囲の人がやっていた中で、私もやっておけば良かったと思う勉強法が一つあります。

それは、アガルートの論証集講義を聞きながら、アガルートの論証集を回転させることです。これならばただ単に聞き流すだけでも勉強になるので、自分もやれば良かったかなと思いました。

しかし、それ相応の金額が掛かるので、注意が必要です(私は金額を工面できずに受講できなかったので)。

ある時期を境に急に成績が伸びることがある

私は、3回目まで模擬試験の成績は良くてC判定というものであり、合格水準に全く達しておりませんでした。

しかし、4回目以降は、各社(辰巳法律研究所、TKC、LEC)の模試ですべてA判定を揃えることができるようになりました。

ですので、勉強内容さえ少し見直して、修正するだけで、勉強時間は増えていない(むしろ減っているときもありました)にも関わらず、成績が伸びることがあります。

余談ですが、私は、そこまで長時間勉強することができなかったため、おそらく、平均して一日6~8時間くらいしか勉強していなかったと思います。一日12時間くらいされる方も多いかもしれませんが、私には無理でした。

まとめ

私は、複数回不合格になっても、成績が伸びることを体験したので、安易に周りに言われた通り、撤退する必要はないと思います。

とはいえ、人それぞれいろいろと思うところはあるでしょうから、撤退されることも一つの選択肢であるとは思います。

最後まで読んでいただきたありがとうございました。

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