宅浪とは、文字通り、自宅で浪人生活を送ることです。
しばしば、宅浪はやめた方が良いと言われます。
それは、モチベーションを維持できなかったり、人との交流が少なくなり正しい勉強を取れなかったりするからだと言われています。
今回は、司法試験の浪人生活を4年間自宅で送った私の経験をお伝えします。
宅浪の一日
宅浪では、基本的に強制的に勉強しなければならないということはありません。
勉強計画、予備校の講座を取るかどうかなども全ては自分で決めます。
これが無茶苦茶不安です。
自分の方向性が合っているかどうかは自分で判断するほかありません。
また、朝早起きしなくて良いので、夜更かしして昼前に起きて、一日があっという間に終わるということもあります。
私は、8時くらいに起きる計画を立ててはいましたが、結局9時過ぎに起きることがざらにありました。
早朝のアルバイト(スーパーの品出しや警備員)があったときは、規則正しく起きることができましたが、そうではないときは起きる時間が遅くなり、午前中に十分に時間を取ることができないことが多々ありました。
昼食を食べると、眠くなり、少し仮眠し、3時頃からまた勉強を始めるみたいな感じでした。
そして、7時前まで勉強した後、夕食を食べ、また8時30分頃くらいから勉強を始めました。
しかし、良くないですが、YouTubeをつい見たりして、勉強をしているが、身になっていないことがありました。
そして、12時くらいまでやって寝るみたいな感じです。
睡眠時間はアルバイトがある日で6時間、アルバイトがない日は9時間くらいとっていたような気がします。
そして、私は、あまり計画性がないので、殆ど計画を立てずに、勉強を進めていました。
一日の勉強時間は多い時で8時間弱くらいだったように思います。
こういう怠惰な宅浪生活を送ったことで、司法試験を5回も受けることになってしまいました。
勉強の方向性チェック
私は、精神的に弱いので、人と勉強することができませんでした。
というのも、自分のしょぼい答案を他人に見せることでダメ出しされることが怖かったからです。
そこで、答練を活用して、自分なりに弱点の改善に努めようと考えました。
賛否両論はありますが、答練でそこそこ点数がとれていれば、自分の勉強の方向性は合っていると勝手に決めていました。
最終的には合格したので、一応このやり方も正しいのだとは思います。
ここで、そこそこの点数とは、辰巳法律研究所のスタンダード論文答練で約40点から50点がとれている状態を指すと勝手に決めていました。
そこそこの点数をとれるようになったのは、3回目(3浪目)以降でした。
1,2回目は10点台や20点台が多く、ボロボロでした。
通常は司法試験浪人生だと、予備校の自習室やロースクールの自習室で勉強し、ゼミを組んだり、答案を見せ合ったりするのですが、私は一切しませんでした。
一人でやると落ちると散々言われましたが、結果的にそうとも言い切れないと思います。
一人で勉強するのが落ち着く方はその方が良いと思います。
宅浪のメリット
宅浪のメリットは、すべての時間を自分のために使うことができることだと思います。
誰からも干渉されないので、周りと比較して落ち込むことがあまりないように感じます。
宅浪のデメリット
これは結構あります。
・基本的に一人で勉強するので、自分から情報を取りにいかないと情報がアップデートされません。
・生活リズムが崩れ、勉強習慣がなくなることがある。
誰からも口出しされないので、勉強しなくても怒られません。私も、それをいいことに惰性で勉強をやってしまった時期がありました。これが続くと危険かもしれません。
・勉強の方向性に迷うことがある。
みたいな感じでしょうか。
しかし、勉強の方向性や情報のアップデートは適宜スポットで予備校を使えば良いので、あまり深刻なものとは思いません。
規則正しく、勉強を続けることについては私もあまり言えた義理ではないです…
まとめ
今回は、宅浪で受験勉強を続けるとどうなるのかを自分の体験からお伝えしました。
否定する方は多いですが、結構できるものです。
興味のある方は、私の失敗談を参考にしつつ、自分なりに最善のやり方で宅浪をやっていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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