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具体的な勉強方法に迷いがあり、方向性が定まらない
司法試験の勉強で苦しんでおられる方で、具体的な勉強方法で悩んでいらっしゃる方は多いのではないのでしょうか。
私も司法試験の受験生活が長ったため、常々勉強方法の悩みを抱えていました。
今回は、私がこれは良かったなと思う勉強法を紹介したいと思います。
答案の形式面で全科目に共通すること
予備校の入門講座受講後、多くの方が実際に問題を解き答案を書いてみるという段階に移行すると思います。いわゆるインプットからアウトプットへの移行ですね。
しかし、ここで答案の形式をどのように整えれば良いのか分からなくなることがあります(少なくとも私がそうでした)。
そこで、初学者・中級者の方には是非とも早いうちに自分なりに答案の形式(ナンバリングを含め、科目ごとにどういう流れで答案を作成するのか等)を決めてほしいです。
型さえ整ってしまえば、あとは論証をそこに組み込み、答案の事実を拾うだけである程度答案は完成するので、非常にお勧めです。
私は、恥ずかしながら答案の型やスタイルを5回目の受験までしっかりと決められなかったので、答案によって書き方が変わったりしてしまいました。今となっては無駄だったなあと心から思います。
私が受験生の頃にはなかったのですが、アガルートでいいなと思う講座があったので、紹介しておきます。
アガルートの石橋講師がご担当されている「採点実感から読み解く合格答案の「型」習得講座」です。
こういった講座を活用し、早く自分の答案の型を確立しておけば、とりあえず、どんな問題に当たっても、答案の骨組みを作れるので、常に落ち着いて答案作成に臨めるのではないかと思います。
私が受験生だったら、是非受講したい講座だったと思います。
下手にインプットの講座を受講するよりも、汎用性の高い知識を習得できるので、合格答案を作成するには近道ではないかと考えます。
憲法の答案の型について
ここで、私が決めていた答案の型について一部紹介します。
1 結論(違憲か合憲か)
2 理由
⑴ 保護領域(問題となっている権利は憲法上保障されるか)
⑵ 制約
⑶ 違憲審査基準
⑷ 個別具体的検討(いわゆる目的・手段審査等)
⑸ 結論
このような型で答案を常に作成していました。
この型を常に守つと心掛けていたら、憲法が得意になり、模試、本番を含めて常にA評価をとることができました。
答案の型で迷われている方がいましたら、一度試してみてください。
民事系と刑事系の答案の型について
私は、これらの科目については、要件ごとにナンバリングをすると決めていました。
ナンバリングの仕方がいまいち決まっていなかった私は、要件ごとにナンバリングをすることですっきりと見やすい答案を作ることができたので、一度試されることをお勧めいたします。
例えば、以下のような感じです。
1 甲が財布をポケットに入れた行為には、窃盗罪が成立する。以下でその理由を述べる。
⑴ 財布が「他人の財物」に当たること
⑵ 「窃取」に当たること
ア 「窃取」の意義
イ あてはめ
⑶ 不法領得の意思が認められること
ア 不法領得の意思の意義
イ あてはめ
みたいな感じです。
結論を先出しすること
私は、この方法を辰巳法律研究所の福田講師から教わったのですが、これは実務家受けする書き方とのことです。
法学教室(間違えていたら済みません)でも、結論先出しの答案が推奨されている記事があり、その記事では結論先出しの答案はリーダーフレンドリー(読み手にやさしい)な答案であると書かれていました。
私には合っていた答案の型だったと思います。
結論先出しの答案でも、本試験でA評価をとることができて、合格もできたので、しっかりと評価される書き方だと思います。
簡単な基礎的な問題を繰り返し回すことで論点抽出力を鍛えること
私に欠けていたのはこの視点でした。
勉強がある程度進んでくると、本試験のような長文形式のもので難しい問題ばかりに目がいくようになります。
しかし、そのような重厚な問題は、日々首尾よく進めるにはあまりにも重く、その割には論点抽出力等に直結しない感じがします。
短文形式で簡単な問題を回す方が、論点抽出力が上がりますし、サクサクと勉強を進めることができます。
司法試験は範囲が膨大なので、とにかく穴をなくすことが重要です。
その意味では、簡単な問題集を何周もして、問題対応力を上げた方が結果として合格には近いのではないかと思います。
実際、合格した年は、簡単な問題集の典型論点しか回答できなかったですし。
予備校の講座だと、伊藤塾の論文講座で使用する問題集やアガルートの重要問題習得講座あたりが良いと思います。実際に周りの合格者でもこれらの講座や教材を使用していた人は多かったです。
まとめ
今回紹介してきた内容は、自分なりに答案の形式を決めておくことと簡単な問題集を回し、論点抽出力を鍛えることです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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